コラム

サーキュラーエコノミーへの取り組み

このところサーキュラーエコノミーという言葉を耳にする機会が増えてきました。「循環経済」と訳されるこの言葉は、持続可能な社会を実現していくうえで欠かせない概念となっています。

環境省ホームページには、以下のように説明がされております。
環境省_令和3年版 環境・循環型社会・生物多様性白書 状況第1部第2章第2節 循環経済への移行 (env.go.jp)

循環経済(サーキュラーエコノミー)に向けて

大量生産・大量消費型の経済社会活動は、大量廃棄型の社会を形成し、健全な物質循環を阻害するほか、気候変動問題、天然資源の枯渇、大規模な資源採取による生物多様性の破壊など様々な環境問題にも密接に関係しています。資源・エネルギーや食糧需要の増大や廃棄物発生量の増加が世界全体で深刻化しており、一方通行型の経済社会活動から、持続可能な形で資源を利用する「循環経済」への移行を目指すことが世界の潮流となっています。

循環経済(サーキュラーエコノミー)とは、従来の3Rの取組に加え、資源投入量・消費量を抑えつつ、ストックを有効活用しながら、サービス化等を通じて付加価値を生み出す経済活動であり、資源・製品の価値の最大化、資源消費の最小化、廃棄物の発生抑止等を目指すものです。また、循環経済への移行は、企業の事業活動の持続可能性を高めるため、ポストコロナ時代における新たな競争力の源泉となる可能性を秘めており、現に新たなビジネスモデルの台頭が国内外で進んでいます。

当社の主要生産品目としてダンボールと発泡緩衝材が上げられますが、ダンボールは環境に貢献する資材であり「リサイクルの優等生」といわれるように国内ではリサイクルシステムが完全にできあがっており、回収率は95%以上にもなります。

こう見ますと、ダンボールは廃棄そのものを減らすサーキュラーエコノミーの考え方に沿っています。当社においても製造工程で発生する端材、ロスはすべてリサイクルし再びダンボール原紙として生まれ変わっています。また同時に社内においても軽量化・薄物化への提案活動をすすめており廃棄そのものの減少にも取り組んでおります。

発泡緩衝材においても
サーキュラーエコノミーへの取り組みをスタート

同じく主要製造品目である高機能発泡緩衝材サンテックフォーム®については、規格の原反から加工を行うために、生産工程において端材・ロスは必ず発生してしまいます。設計段階からそれらを最小にする設計をすすめ生産工程も改善において極力端材の最小化に取り組んではおりますが、ゼロにすることはできません。

そこで当社では、以前より減容機を導入し、加工時に発生するロス・端材を粉砕・融解圧縮しチップ状に形を変え産業廃棄物として排出しておりました。

しかし、最近取り組みを開始した取り組みとして、発泡ロス材をチップ状に融解圧縮したものを、お付き合いのあった協力会社様へ再生品原料として引き取りをしていただくフローへと切り替えました。

それにより、その協力会社様のもとで当社から排出・圧縮したチップが再びリサイクル100%の再生ペレットとして形を変え、ポリエチレン製の再生袋の製作を開始しております。

これまで産業廃棄物として排出し環境への影響を与えておりましたが、このたびロス材を再生原料として活用し協力会社様にて新たなポリエチレン製袋を生産しています!

この度の協力会社様との連携によりダンボール同様、「サーキュラーエコノミー」への貢献ができたことになります。

これにより当社の主要商品であるダンボールと発泡緩衝材において「すべて」棄てることなく次の新たな商品の原料として生まれかわることになりました!
協力会社様と共に資源循環型に取り組むことで持続可能な社会づくりに貢献してまいります。